投票 vote 2003 11 9

 ある先生から聞いた話です。
ある時、学校で、クラスの代表であるクラス委員長を選ぶ選挙がありました。
 しかし、投票の直前に、
クラスメートの半分近くの生徒が、教室を出て行ってしまいました。
選挙は、残りの半分の生徒で、行うことになりました。
 この選挙で、過半数を獲得した生徒は、
喜ぶどころか、とても悲しい顔をしていたそうです。

政治家(statesman)
 中曽根氏は、その著書「政治と人生」のなかで、こう語っています。
昭和17年1月24日、陸軍の坂口兵団とともに、急襲上陸のため、
ボルネオ島のバリクパパン沖に停泊していると、
敵の駆逐艦の殴りこみを受けた。
敵は爆弾の雨を降らせてきた。
 私のまわりの味方の輸送船が三隻、アッというまに火を吹き、轟沈させられた。
われわれは、戦友の遺体を抱いて泳いでくる陸軍の将兵の救助に大わらわだった。
その時、眼前を、敵の駆逐艦が副砲と機関銃を乱射しながら、疾駆して行った。
 瞬時にして、四番ハッチに敵弾が命中した。
駆けつけると、阿鼻叫喚の地獄絵である。
腕をもがれた者、頭を割られた者。
血と硝煙の臭いが充満していた。

 戦争を知る政治家が消えていくのは、
「戦後は終わった」ということか。
そして、平和は微笑むのか。
しかし、道なお遠く。

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